『或る旅人の日記』オリジナルサウンドトラックに寄せて

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加藤久仁生監督と知り合ったのは今から16年前の20024月。この作品のために音楽を作ってほしいと当時彼が勤めていた制作会社ROBOTから話をいただいた時のこと。僕も彼も仕事として映像作品に関わるのは初めてだったと記憶している。6篇の短編は20033月から6月にかけWEBで公開され、翌年までにいくつかの賞を受賞した。20051月にDVDがリリースされる運びとなり、そのDVDに収録するための新作「赤い実」を2004年秋に制作。それら7篇の劇伴曲と、DVDの特典映像やメニュー画面のために作った曲、WEB公開時にアクセスする時間ごとに替わっていたトップページのBGMなどをまとめたのが今回のサウンドトラックだ。中でも劇伴曲を拡張して作った「光ノトキ」「トルタリアの旅人」「ベアーズシネマ」が13年あまりの時を経てようやく初CD化されることがうれしい。
20184月 近藤研二